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吉徳本社ビル
五井病院
境こども園
鎌倉市立第二中学校

玉川上水に沿う自然と調和する園舎 境こども園 (武蔵野市子ども協会 認定こども園)

境こども園は就学前の子どもの保育、教育を一体的に行い、地域における子育て支援を行うことを目的として平成25年末、武蔵野市子ども協会によって設置された市内初の“認定こども園”である。敷地は玉川上水に接し、四季を感じる緑に恵まれた閑静な住宅街にあり、保育施設用地として優れた立地といえる。園舎は東西に長い敷地形状が活きるよう広く南面する平面計画とし、南北方向に風が抜ける“方位に素直な園舎”とした。また本敷地では平成23年度まで市立の幼稚園が運営されてきた経緯から、既存の大樹や園庭が多くの園児と保護者に親しまれてきた歴史がある。新しい園丁にはこれらの大樹を残し、新園舎と一体となって“こども園”環境がつくられるよう全体計画を進めた。園舎は昔ながらの民家にみられる“縁側アプローチ”に倣い、南側廊下型プランとした。「園庭⇔テラス⇔廊下⇔保育室⇔玉川上水」の順に動線と視覚を繋げ、内外に一体感のある園舎とした。
南側より園舎と園庭を見る
園児の生活リズムを重視した保育室
認定こども園”では、長時間保育児(0歳~5歳)と短時間保育児(4歳,5歳)が一緒に生活するが、フロア構成は一階に長時間保育児(0歳~5歳)の保育諸室、2階に短時間保育児(4歳,5歳)の保育諸室を配置し、4歳,5歳児の保育室は1階と2階の両方に設けた。これは短時間保育児が帰宅してしまう午後、残された長時間保育の4歳,5歳児に1階の保育室へ“仮帰宅”する意識を持たせることで、寂しさや不安をかんじさせないように配慮したものであり、こども園運営上の特徴的架台を抑え仮定的な印象に、2階の保育室は吹抜けにハイサイドライトを設ける等パブリックなデザインとし、4歳,5歳児の生活にメリハリを生む効果を意図している。
    アプローチ 
気軽に立ち寄れる子育て支援施設
武蔵野市子ども協会には子育て支援に対してこれまでにさまざまな事業実績があり、その特徴の1つである“施設への訪れやすさ”が境こども園でも設計条件とされた。そこで正門から玄関ホールまではセミオープンエリアとし、だれでも気軽に立ち寄れるアプローチ計画とした。セミオープンエリアには玄関での受付けによって入室が可能な自由来所ホール(名称:いこっと)を配し、市内のh未就学児が利用し易い計画にしている。前庭には既存の大樹を囲むサークルベンチを設け、保護者や園職員が気軽に交流できるスペースを設置した。
自由来所ホール
気軽に立ち寄れる子育て支援施設
5歳児教室
1階 中央ホール
 4歳児教室とテラス 内と外の一体化
  施設概要
 
所在地
主要用途
建築主
設計・監理
施工
構造規模

敷地面積
建築面積
延床面積
竣工
東京都武蔵野市境4-11-6
こども園(保育所型)
公益財団法人 武蔵野市子ども協会
国設計
戸田建設
RC造 地上2階

2,214.03㎡
883.55㎡
1,672.29㎡
2013年10月
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